東京医科大学 循環器内科学分野

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会長挨拶

秋の訪れ

 日本列島に猛暑が居座った7月8月9月でしたが、東京の夏日は6月中旬から9月末まで100日以上続きました。そして、やっと秋がやって来ました。先生方におかれましては、専門以外にも熱中症や新型コロナ感染症の患者さんへの対応をされながら、この季節の訪れを心待ちにされていたと思います。
 さて、前回のお便りの中で、6月開催の総会の結果を踏まえて同門会の若手医のサポートについて触れさせていただきました。そして、総会以外での会員の交流のためにも、このHPに加えて一斉メールの活用も開始いたしました。まだ、お試し段階に近い状況ですが、さらなる有効利用を考えていますので、先生方からの忌憚のない御意見をお寄せください。なお、東京医科大学循環器内科からの臨床・研究・教育の発信を高めるためにも、日本循環器学会でのプレゼンスを強化することが大切です。その意味におきましても、先日の代議員選挙で多くの同門会員が選ばれたことは良かったと思います。これも偏に先生方のご協力のお陰ですので、心から感謝申し上げます。
 また、これまでに引き続いて、我々を取り巻く国内外の政治経済状況について触れざるを得ないと思います。すなわち、この3か月間でアメリカ合衆国を中心とした世界の動きが非常に速いばかりでなく、米国内においてもドナルド・トランプ氏の独裁者への?き出しの欲望が明らかになっているからです。例えば、米軍の幹部を集合させて「私の言うことに従いたくない者は辞めろ!」と言い放ったのです。この米国との関係を日本はこれまで第一として、この国に依存して来ました。しかし、現在のトランプ政権の行動を批判している田中均元外務省事務次官は「もう、米国は頼りにできない。有事に助けに来る保証はない。日本は外交的にも自立しなければいけない。」とハッキリ述べています。彼は小泉内閣時代に北朝鮮から拉致被害者の一部を帰国させた外交の実力者です。
 ところが、このトランプMAGA米国と如何に向き合うかが重要であるにも拘らず、先日の自民党総裁選挙はいつものように誰が総裁になるのかという報道(SNSも含めて)ばかりで、総裁として何が最重要課題と判断して、どのように対応するかが具体的に問われなかった事は残念です。唯一、日本経済新聞が「世界の中で今後の日本が進むべき道を語れ。」と主張していたのが出色でした。しかし、実際はいつものように政策そっちのけの自民党内の権力争いで、高市早苗新総裁が選出されました。今後も政権維持を第一目標とした既得権益勢力へのバラマキ政治が続くでしょうが、このような中でも諦めることなく、政治へ注視は続けて行きたいと思います。
 末筆となりましたが、新涼の候、先生方のご活躍をお祈り申し上げます。

東京医科大学循環器内科同門会会長
東京医科大学名誉教授
近森大志郎

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